私は6月に、留学生仲間と地域のカウンセラーと共にニューヨークへ2泊3日の旅行に行きました。
上流階級の高校生の暮らしを書いたゴシップガールというドラマや、スパイダーマンなど、ニューヨークで撮られた映画やドラマをよく見ていたため、アメリカ留学の中での夢の1つが叶う気がして、旅行をとても楽しみにしていました。
しかし、実際に見たニューヨークはきれいに切り取られている映画やドラマの世界とは違う部分も多くあったのでニューヨークのリアルを紹介していきたいと思います。
ニューヨークへの行き方
ニューヨークと日本との時差は14時間で、サマータイム期間中は13時間です。日本からは玄関口となるジョン F.ケネディ国際空港、ニューアーク国際空港に直行便がでています。
フライト時間は12時間ほどでかなり長くなっています。アメリカの東海岸にあるため、西海岸にあるカルフォルニアやロサンゼルスに比べて長い旅になります。
公共交通機関が充実しています。地下鉄、バスともに路線が比較的分かりやすくなっていて、ニューヨークシティの中に多くの観光名所があるため、一日で多くの観光地を訪れることが可能です。

車社会のアメリカとしては珍しく車を使わないで観光できたよ。
本から見えるニューヨークの闇

一方Glass Castleや、The Catcher in The Ryeなどニューヨークの闇について書いた本も読んでいたので、実際に自分の目でニューヨークのリアルを確かめたいと思っていました。
これらの本はアメリカの高校の英語の授業での課題図書でした。
The Glass Castle
大学進学とともにアルコール中毒の両親とは縁をきり、自分の人生を歩んでいたジャネットですが、ある日NYでごみ箱の食料をあさっている両親に遭遇します。ジャネットが助けの手を差し伸べるも、ホームレスとして過ごす生活に不自由を感じず、幸せであると主張し、助けを拒否する両親の様子を書いたものです。
そこにはNYの町をホームレスとして歩き回る両親の姿とそれを横目に強く生きていく子供たちが鮮明に書かれていて当時の私には衝撃的だったのを覚えています。
この本はアメリカで話題となり、映画化もされているのでぜひ興味があれば見てみてほしいです。
The Catcher in The Rye
The Catcher in The Ryeは「ライ麦畑で捕まえて」という題名で日本語の翻訳版も出版されています。
主人公は社会や大人の欺瞞や建前を嫌い、その対極として子供たちといった純粋で無垢な存在を愛する結果、社会や他者と折り合いがつけられず、孤独を深めていく心理が、口語的な一人称の語りで描かれていています。
最初は、憂鬱な気分にさせるこの本は嫌いでした。しかしニューヨークを旅行するときに、主人公が見た景色を自分でたどっていくと、なぜか親近感というものが沸いてきます。
これらの本を読んでからニューヨークを観光することで見る視点や見える景色も変わってくると思います。
ニューヨークにいるホームレスの数々
実際にとても多くのホームレスが街にいました。大通りを歩けば、交差点ごとに段ボールにメッセージを書いてお金をもらおうとする人がいました。
“I lost everything” “I don’t have family” “please help”など何があったのか聞きたくなるようなサインを皆あげていました。男女問わず、若い人から老人までたくさんの人が段ボールの上に座っています。
地下鉄では、女性が私達にペニーでもいいから頂戴と寄ってきました。私達は怖くて、あげることはできませんでしたが、目の前のヨーロッパ系の女性3人組は快くあげていました。
他にも頭がおかしくなって叫んでいるホームレスや、犬と一緒にお金を求めるホームレスなどさまざまなホームレスと出会いました。

1人でニューヨークの街を歩くのは少し怖い気がしたよ。
ホームレスになる理由
・失業 22%
・アルコール・薬物使用 15%
・離婚・別居・破局
・立ち退き強制
色々な理由で多くの人がホームレスになってしまい、観光客の集まるニューヨークにホームレスが集まってくるのです。
劇的にホームレス人口を減少させることに成功した唯一の州が実在します。それはユタ州でホームレスに家を与えて、カウンセリングを行ったそうです。
ホームレス生活によって起こりうる問題の対策にかけるお金よりも、ホームレスの人々に住居を提供するお金のほうが安いらしいといいますが、人口の多いニューヨークではなかなか難しいのが現実だと思います。
黒人ストリートパフォーマンスにぼったくられた?

町には至る所で、黒人がショーをやっています。見物人の7人くらいを背の順で並ばせて、その上を一気に飛び越えるというものです。
いろんな国の観光客をターゲットにします。パフォーマンスをする前にお金を集めることが鉄則です。飛んでしまうと、みんな、お金を払わずに去っていくからです。
平等にいろんな国の観光客を集めますが、大体子連れのお父さんが狙われていました。裕福な家族連れを狙うことで、お父さんを守るためにも、と高額のチップを狙うためです。実際に小さい子供がお父さんのために1万円あげていました。
私たちも、本当に飛べるか気になって、結局30分くらい見入ってしまいました。飛ぶのは一瞬なのでとにかく前置きが長かったです。しかもみんながお金を支払った後は、理由をつけて人を減らしたり、しゃがませたりハードルを下げていきました。
こんな感じの、黒人が体を武器にしたショーが朝から夜まで、ニューヨークのいたるところでやっていました。場所によって違う人ですが、内容はほぼ同じです。
夜になるとタイムズスクエアがライトアップされて人々も外に出てきてにぎやかになります。

ニューヨークは眠らないというのがよくわかるよ。
まとめ
今回はニューヨークで、私が実際に見たことや経験について書きました。これは2回目のニューヨーク旅行に行ったときに気づいたことなので、1回目に気づくのは難しいと思います。
観光だけでなく、自分で下調べをしていくことで新たな発見が多くできると感じました。
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