留学で一番大変な授業は英語の授業です。大きな高校では、留学生用の授業が用意されていることもあるのですが、私の高校には留学生が4人しかいなかったので自動的にみなと同じ授業を受けることになりました。
私は秋学期ににEnglish Composition、春学期にはAmerican Literatureの授業を取りました。今回は英語の授業内容や宿題の内容を紹介していきたいと思います。
私は2つの授業でAをとることができました。もちろん簡単なことではなかったのですが、まじめに取り組めば誰でも取るチャンスはあると思います。
English Composition
English compositionというのは全学年に開かれているもので様々なレベルの人に対応していました。English Compositionを直訳すると英作文という意味になりますが、実際は多読の授業でした。

英語は各学年必修の授業とそれ以外の全学年がとれる英語の授業があるよ。
授業内容
自分で好きな本を読み、気になるところに付箋を貼って、自分の意見や感想をwordでにまとめていくというものです。
付箋の貼り方は何でもよいのですが、表現の仕方が面白いところや、登場人物の感情に納得できないところ、感動したところに貼ります。
wordで付箋の該当ページと行数を書いて、そこ一言ずつ感想を書くといった具合です。
終わったら、付箋を貼った本と、考えをまとめたレポートを先生に提出します。提出すると、先生が同じ本を読んでくれて、後日一緒に本について意見を述べ合います。
宿題の内容
私はもともと本が好きだったので、友達に面白い本をお勧めしてもらって、一か月に2冊のペースで読んで感想をまとめていました。
英語の本は、何らかの賞を受賞したら、表紙に金や銀のメダルが印字されるため、自分でも図書館でよい本を探しだすことは簡単です。本の大きさも紙質もそれぞれ個性的なので、図書館で本を探す時間がとても好きでした。

暇な日はホストファミリーと市の図書館に行っていたよ。
最初は簡単な本を読んでいましたが、学期が終わるころには高校の図書館で探せるレベルの本をスラスラ読めるようになりました。また、本の理解度もとても上がり、本を読むのが好きになったのを覚えています。
成績のつき方
対話の中で先生が本の中の出来事について質問し、それを正確にこたえられるかで成績は決まります。対話のほとんどはお互いの意見交換や共感したところの共有になっています。
最初は内容を間違って理解していたり、大切な場面を読み落としていたことが多かったため、先生との対談の前にホストマザーと練習していました。

読んだ本についての意見を共有することで価値観の違いも知ることができたよ。
American Literature
秋学期は選択の英語の授業をとったのですが、春学期はより難易度の高い授業を取りたいと思って、10年生の必修の英語の授業を取りました。
授業内容
・The Catcher in the Rye
・The Glass Castle
・Macbeth
・The house on Mango Street
American Literatureは10年生が取る英語の授業です。Adolesence つまり青年期をモチーフとしたアメリカの文学の代表的なものを読みました。
授業ではシェイクスピアの作品やその他の有名な文学作品の本を読んで授業で感想を言い合ったり、映画を見たりしました。
授業の自由度はとても高く、形式にとらわれず自由に自分の意見を共有することができました。
シェイクスピアの授業では、違う映画監督の同じマクベスの作品をみて違いをレポートにまとめました。
最後のユニットは詩です。論理的な英語のエッセイを書くことは、文法や、難しい単語を使うことに慣れていない私は苦手だったのですが、形式にとらわれない詩は自由に表現することができました。
日本語で比喩を考えて、当てはまる英語をあてはめていくという具合です。
宿題の内容
毎日の宿題は、本の●ページから●ページまでといった感じです。本を読み終わったら、本に関連して、自分の自己啓発のエッセイを書くといった感じです。
授業でのクイズは読んできた範囲から問題が出ます。本の中の出来事を覚えていないと良い点は取れないので、宿題の部分は毎回3周して、オーディオブックも聞いて対策していました。

人の3倍くらい宿題に時間をかけていた気がするな
オーディオブックはYouTubeに上がっていました。耳で聞くことで理解力が深まり、リスニング力も上がりました。
印象的な授業
授業で取り扱った文学の中で、”The Catcher in the Rye”はとても印象に残っています。日本語では「ライ麦畑で捕まえて」という題名になっています。
虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、たったひとりでさまよいつづける16歳の少年の心の成長と精神の闇を見ていくものです。
最初は、憂鬱な気分にさせるこの本は嫌いでした。しかしニューヨークを旅行するときに、主人公が見た景色を自分でたどっていくと、なぜか親近感というものが沸いてきました。

日本語版は少し読みずらかったから英語版がおすすめだよ。
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まとめ
私は英語の授業を取って正解だったと思います。日本の英語の授業、国語の授業とは違いました。文章読解のような、正解のある授業ではありませんでした。
また同じ本を読んだ感想は、人それぞれです。自分の意見をほかの人と共有する場所が英語の授業です。英語の授業を通して、自分の意見を人に伝えることの大切さを学ぶことができたと思います。
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