アメリカの高校数学は日本より簡単? APstatsをを受講したら大学の単位が先取りできた!

私は高校2年生の時にアメリカに1年間交換留学をしていました。

アメリカでは数学の授業を取ろうとはあまり思っていませんでした。なぜなら私は英語力向上のために留学をしているのに対して、数学は一番英語を使う機会が少ないと思っていたからです。またアメリカの数学のレベルは日本に比べて低いと思っていました。

しかしホストマザーに勧められて、英語を多く使って記述の多いAPSTATSという統計の授業を受けることにしました。今回はアメリカの数学の授業の様子について紹介していきたいと思います。

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高校数学は学年別ではない

アメリカの授業は日本のように高校1年生の授業、2年生の授業のように学年ごとになっているのではなく分野ごとに授業が分かれています。レベルわけは一応されていますが、数学の得意な人は先の学年のものを進むこともできますし、苦手な人は最低限の数学の単位だけ受講して、11年生からは数学の授業を一切取らないことも可能になります。

そのため、各授業はいろいろな学年の人から構成されています。

APという大学の単位が取れる授業に10年生がいることもあったよ。

数学の授業の種類

  • Geometry(幾何学、図形)
  • Algebra 1&2(代数学)
  • Trigonometry(三角関数)
  • Pre-Calculus(微積分学の準備コース)
  • Calculus(微積分学)
  • Statistics(統計学)

一人一人に専属のカウンセラーがついているので、カウンセラーとホストマザーと相談しながら取る授業は決めていきました。また授業が合わなかったらドロップアウトすることも可能なので心配することはありません。

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統計の授業をうけてみた

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2週間遅れて授業に参加

もともとAmericanLiteratureというアメリカの文学の英語を取っていましたが、隠喩が多いのと、文学史で文章自体が難しかったので理解に苦しんでいました。最初はホストファザーに教えてもらいながら読んでいたのですが、続けていくのが難しいと感じたため、思い切って英語の授業をほかの英語に変えました。

空いたコマに授業を新しく取る授業を探していたところ、ホストマザーにAPSTATSという大学の単位用の統計の授業を取ってみたらどうかと勧められました。アメリカで数学を習う気はありませんでした。しかし、統計は計算というよりは言葉で説明する部分が多いということと、日本の高校では習うことのできない範囲だったので受講することにしました。

皆と2週間遅れての合流で最初はわからないことが多かったのですが、先生のサポートもあり、2週間もすれば追いつくことができました

内容が理解できるまで補講を何度もやってくれたよ。

授業内容

統計は100分授業で、秋学期は毎日授業がありました。統計を分析して、データをもとに自分の意見を論理だてていくことや、実際にグループで統計を集めて、一つの仮説を証明することなどを行います。

Normal distribution(正規分布・ガウス分布)、T distribution(T分布)、Chi-Square (カイ二乗)などのさまざまな統計の取り方を習います。もともと大学の内容なので最初から英語での理解にはとても苦しみました。しかし、なれればパターン化されてくるので扱いやすい範囲だと思います

成績の付き方

Attendance(宿題):15%
Presentation(プレゼン):25%
Smalltest(小テスト):25%
Final(期末テスト):45%
——————–
Total:100%

小テストはユニットが終わるごとに行われるので、全部で12回ほど行われます。成績はオンラインで毎日変動していくので小テストにも皆一喜一憂をしていました。

授業の様子

授業は100分で半分がレクチャーの時間、半分が演習の時間でした。そしてランダムに先生が2人組を指定するので席を移動して2人で演習の答え合わせを行い、1人の人が皆の前で発表する形式になっています。

席はみなが前を向いているのではなく、グループで席になっているため、議論がしやすかったです。

この授業では話し合いが多かったため、自然と知り合いや友達ができました。先生が持ってきた手作りのお菓子をたべながら授業を受けることもあり、とてもアットホームな雰囲気でした。

教科書は分厚い

数学の教科書はA4の横が広い感じで、500ページくらいありました。ハードカバーである上に、大きくて重いため日本から持って行ったリュックには入らず、ホストマザーに借りた食料バックの手提げに入れて持って行っていました。

さすがに毎日手提げを持っていくのは恥ずかしかったため、アメリカで売っている大きなリュックを買うことにしました。

教科書が分厚くなる理由は、イラストや具体例が多いからだと思います。日本は一つの定理を説明するのに数式だけで簡潔に説明しますが、アメリカのものは実際にあった事例とともに丁寧に定理を説明されているのでわかりやすいです。

教科書のおかげでアメリカ人のリュックは重くなっているよ。

宿題やレジメはオンラインで

アメリカではスポーツが授業よりも優先されるため、試合がある日などは授業に行くことができません。学校も、先生もスクールスポーツを応援しているため、キャッチアップしやすいように授業内容は2週間先まで公開されています。また、宿題なども毎日更新されていました。

先生に言えば補講も簡単に行ってくれます。アメリカの先生に共通していて、お願いすればその場ですぐに補講の日程と時間を決めてくれます。

宿題に寛容な先生

宿題は毎日出ますが、宿題を忘れたとき、忙しくてできないときなどはちゃんと言えば許してくれます。日本のように期限を遅れたら有無を言わさずに減点されることはありません。

しかし、最終的にすべて出さないと成績が下がるだけなので自分の首を絞めてしまうことになります。

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APテストで大学の単位を先取り

Board Mathematics School - Free photo on Pixabay
APテスト
APテストとは大学の単位認定をもらうためのテスト。数学に限らず多くの科目にあって、全国共通のAPテストに合格する(5段階で3以上もらう)ことで大学の単位を先取りすることが出来る。

APテストの対策法

授業でやったことの復習と過去問を解いていると、見慣れない問題が出ることがないので解きやすくなると思います。詳しいAPテストについての対策法はまた違う記事でまとめたいと思います。

テストでは毎回公式シートという必要な公式がすべて書かれた冊子がもらえるため、日本のように公式の暗記などは必要なく、理論的を構築していくことが大切でした。

まとめ

今日はアメリカの数学について書きました。数学は世界共通であることを認識することができた良い機会でした。日本に帰ってから計算能力が落ちたことや日本の数Ⅲにとても苦労したことは言うまでもありませんが、それ以上に多くの知識を得ることができました。

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