アメリカの高校生の多くは、何かしらの形でボランティアに携わっています。学校にはボランティアクラブがあり、教会にもYouth Group という毎週日曜日に集まって、キリスト教について学んだり、地域貢献を考える団体がありました。
秋のスポーツが終わって、放課後に暇ができたため、私も半年間学校のボランティアクラブに所属しました。
その時のことを紹介していきたいと思います。
ボランティアをする理由

アメリカにはキリスト教の“隣人を助けよ”という教えが深く根付いています。困っている人々を助けようとする精神と活動がアメリカのボランティアの積極性と関係がある気がします。
高校生がボランティアをする理由は、大学の履歴書づくり、クラブ活動として、単純に人の役に立ちたいからなど多くあります。

週に○時間ボランティアをするという宿題を出されたときもあったよ。
ボランティアをする機会がたくさんあって、ボランティアをしたいと思ったときに気軽に参加できる環境ができていました。
アメリカの学校のボランティアクラブ

ボランティアクラブには学年を問わず多くの人が所属していました。また、常にだれでもウェルカムでアットホームな感じでした。
クラブは毎週木曜日の放課後にあります。自分たちがどんなボランティアをしたいのか、予算をもとに計画を立てていきます。
スポーツクラブに入っていて、毎回参加することが難しい人もいるので、議題などはメールで送られます。もちろん会議に参加することは義務づけられていません。
毎回9年生から12年生まで約20人程集まって担当の先生二人とお菓子とジュースを飲みながら、話合います。
皆、積極的でやりたいことの案はつきることがありませんでした。
ボランティアクラブでは何をするの?
・資金集め
・学校への貢献
・サービストリップ
・地域への働きかけ などなど
毎年生徒主体でどんな活動をするかを決めていくので、これといった活動は決まっていません。
自分たちの資金集め
自分たちの資金集めから始めないと、物質提供などお金のかかるのボランティアをすることができません。私たちは、ベビーシッターをしてお金を集めました。
学校を使って、幼稚園から小学校までの子と高校生が遊びます。
学校の食堂にフェイスペイントのブース、体育館ではドッジボール、講堂で映画を用意して子供が飽きないように準備していきました。
当日は、高校生と遊べる日ということでとても多くの子供たちが集まってくれました。
学校への貢献

これはボランティアというより、学校の雰囲気を良くするためのものです。
例えば、元気の出る言葉を付箋に書いて、一人一人のロッカーに貼っていきます。高校でロッカーを使っている人は少ないのですが、学校の廊下がカラフルな付箋で彩られたら楽しいし、会話の種にもなります。
放課後にクッキーを焼いて、朝のホームルームで配ったこともありました。

誰かから感謝されること、笑顔にさせることはとてもうれしいことだよね。
サービストリップ

サービストリップは南米の貧しいところに行って、現地のNGOや公的機関と提携して、奉仕活動をします。
現地の子供たちと触れ合ったり、学校で勉強を教えることになります。
2年に1度なので残念ながら行くことはできなかったですが、体験談は多く聞くことができました。
人権平等の会議
ちょうど私が留学していた頃は、移民の人権問題や女性の権利を求めてアメリカ各地で多くのデモが行われている時でした。
州都でも高校生が集まって人権について議論する場が設けられていたので、学校の代表として参加しました。私は他の人たちに比べて知識も浅いため、発表はせず他の高校生のプレゼンを聞いていました。
日本ではまだまだ人種問題について関心度は低い気がしますが、アメリカはさまざまな人種からなっているせいか、社会の大きな関心事項でした。
地域への働きかけ

地域のコミュニティと協力することでより大きなプロジェクトができたり、資金をもらえます。地域のロータリークラブから毎年十万ほどもらっていたため、クラブの例会で活動報告をしていました。
ロータリークラブは私が留学行くときに奨学金をもらったお世話になった機関です。ロータリクラブは奉仕の精神を一番大切にして、世界平和の実現を推進しています。
3万以上のクラブが世界中にあるため、私の留学していた小さな町にもロータリークラブがありました。
ロータリーの例会は毎週水曜日の朝ご飯の時間に行われます。皆自分の仕事もあるため、出社前に集まるのです。
老若男女問わず、朝から活発に地域貢献について議論するこのクラブに最初は驚きました。
ボランティアは大学受験のためなのか
もちろん、大学の願書にはボランティア活動欄がありますが、皆心から人の役に立ちたいと考えている人が多かったように思えます。
だからこそ大人になってもロータリークラブなどに参加して、地域貢献を続けていくことができるのだと思います。
まとめ
日本ではボランティアなどはできる機会があまりなかったのですが、アメリカでボランティアをやってみて、人の役に立つことの素晴らしさを知れました。
またホストファミリーは無償で私を引き受けてくれた上に、慈善活動にもとても積極的で一緒に地域の活性化ができて良い思い出になりました。
アメリカに留学したらボランティアをすることをおすすめします。
コメント